梅雨のある日の日記。

こんにちは。

小山内藤花です。

 

今日は午後からしとしと雨が降り始めました。

 

雨だから外にはあまり出たいものではないですが、今日はあまり気温も高くなく、雨も激しくなく、涼しげな風が吹いていたので、外を出歩くのも悪くない感じでした。

 

裸足にサンダルで出かければ足がぬれてもあまり気になりません。

むしろ細かな雨粒か足の甲に触れる感覚が心地よいくらいで、なんとなく駆けたいようなそわそわした気持ちになりまして、点滅する信号でも小走りに渡って、水たまりを飛び越えました。

 

外出の目的は散歩の他に、購入した本がコンビニに届いていたのでその受け取りのためもありました。

 

そのコンビニは入り口付近にイートインコーナーがあるのですが、そこには近所の住民さんらしきおばあさんたちが、窓に面したその席に一列に座って談笑しておりました。

 

同じくらいの年齢の人が経営している喫茶店なら、かなり似つかわしいものだったのでしょうが、ビジネスマンや立ち読みに来る人などが多く利用する、私個人にとってはかなり商業的な匂いのするコンビニという場所で、定年した亭主を家においてきて、近所の友達4人、仲良く固まって休憩しているという光景は、何だか不思議な感じがしました。

 

自分はあまり頻繁にコンビニを利用する人間ではないので、このような光景はひょっとしたら住宅地ではよく見かけるものだったのかもしれません。

 

しかしながら、その時の4人の背中はとても印象的でした。

頭頂部の分け目が白く戻りかけている、黄色味の強い茶に染めた髪。

服の上からでも段になっているのが分かるくらい脂肪のついた胴を丸めて話す様。

花柄の爽やかな色彩の薄いブラウス。

骨ばった手をしきりにこすり合わせてうなずく様。

 

レジで本を受け取っている時も、話し声は店内の放送で何一つ聞こえてきませんでしたが、

薄曇りの空とマンションを背景にして、残りの人生を共に送っている方々の後姿は、コンビニを出た後もなかなか忘れることができませんでした。